SCROLL

本作は、身体表現と数学という行為、
そして数学によって生み出された
身体と生身の身体の関わりについて描いた
ダンス作品である。

アラン・チューリングは「脳」を数学を用いることによって
「身体」の外に対象化し、自分の「身体」の外に拡張することで、
もう一人の自分を作り出した。
他人から見ればもう一人の自分は身体とは切り離された存在だが、
チューリングにとってその身体は他者ではなく
身体そのものであり数学をすることで生み出された鏡である。

―真鍋大度

数学的・集合地的視点や
テクノロジーからアプローチする身体表現。

本作は、身体表現と数学を接近させたものである。数学によって分析的に生み出される身体像や所作の運動表現と生身の身体との関係性をドローンやAI、機械学習を通じて新たに構築することによって、機械が生み出すダンス表現の軌跡とも言える。

マーカーレスモーションキャプチャーによる姿勢推定や、フォトグラメトリーを使用したグラフィック生成を通して生まれたバーチャルなダンサーの踊りは、スクリーンの向こうの世界と、我々の生きる世界とを交差させ、観るものの感覚を揺さぶる。

新しいクリエイティブを担う人材へ向けて

身体のムーブメントとテクノロジーを結ぶ多種多様な技術を盛り込んだ本作は、世界を巡回し、2022年に日本で再演。ライゾマティクスを主宰する真鍋大度が大阪芸術大学アートサイエンス学科 客員教授に2022年春に就任したことを機に実現するもので、現代のさまざまなテクノロジーを使ってアート表現やアートプロジェクトを行うとともに、社会の課題解決にもつなげることを目指す同学科をはじめ、クリエイティブな人材に向けても作品体験の機会となる。

discrete figures
at Spiral Hall Tokyo